【義眼の作成費用はどのくらい?】オーダーメイドと既製品の違い

制度と暮らし

私は網膜芽細胞腫により、幼少期のころから義眼を使用しています。

子どもの頃は、成長に合わせて頻繁に義眼を作り替えていましたが、現在の義眼は10年以上使用しています。

「そろそろ作り替えた方がいいのかな?」と思い立ち、改めて義眼について調べてみると、昔とは違う現在の義眼事情が見えてきました。

特に、オーダーメイドと既製品(レディメイド)の選択や費用など、知らなかった点がいくつもありました。

この記事では、義眼の作成費用やオーダーメイドと既製品の違い、作り替えの目安について、私の経験も交えながらまとめています。

公費や助成制度については別の記事で詳しく紹介していますので、必要な方はそちらも参考にしてみてください。

義眼の種類|オーダーメイドと既製品

オーダーメイド義眼とは

黒目の色や大きさ、白目の色、血管の入り方、眼窩の形などを細かく観察し、その人の目に合わせて一つずつ作る義眼です。

現在の日本では、義眼の多くが オーダーメイドで製作されています。

オーダーメイド義眼の特徴は次の通りです。

  • 左右の目との差が出にくい
  • フィット感がよい
  • 個別に採型
  • 納品まで時間がかかる
  • 価格は高め(調整回数によって費用が増減)

既製品義眼とは

既製品義眼は、あらかじめ作られた義眼の中から、最も合うものを選んで調整して使うタイプです。

既製品義眼の特徴は次の通りです。

  • 色や形状を完全に合わせることは難しい
  • 左右の目との差に個人差が出やすい
  • 厚型・薄型の2種類
  • 納品までの時間は比較的短い
  • 価格は抑えられる

既製品義眼は、予算の都合や応急的な対応、子どもの成長期の一時的な使用などで選ばれることがありますが、見た目の自然さやフィット感はオーダーメイドに劣るとされています。

どちらを選ぶべきか

項目オーダーメイド既製品
作成方法個別に採型既存の中から選択
見た目左右差が出にくい個人差が出やすい
フィット感よい合わない場合もある
費用比較的高い
(調整回数により増加)
比較的安い
納期時間がかかる
(調整回数により増加)
比較的短時間
推奨度高い
(現在の主流)
限定的
オーダーメイドと既製品の違い

義眼は見た目の自然さやフィット感を重視するため、現在はオーダーメイド義眼が標準的な選択肢となっています。

黒目や白目の色、眼窩の形に合わせて作られるため、左右の目との差が出にくく、不快感を最小限で使用できます。

一方、既製品義眼は、あらかじめ作られた義眼の中から最も合うものを選んで使うタイプで、予算や応急的な理由、子どもの成長期など、限定的な場面で選ばれることが多いです。

これらの義眼事情を踏まえると、長く使う義眼はオーダーメイドを選ぶ人が多いと感じています。

ばっしー
ばっしー

私自身、幼少期は既製品を使用していましたが、成人後にオーダーメイド義眼を作ったことで、見た目やフィット感の違いを実感しました。

義眼の作成費用

義眼の費用は、オーダーメイド義眼か、既製品義眼かによって大きく異なります。

ここでは、私が実際に義眼を作っていただいた「株式会社 日本義眼研究所」の情報をもとにまとめています。

オーダーメイド義眼の費用

日本義眼研究所では、オーダーメイド義眼の費用を次のように示しています。

  • 130,000円〜(片眼)
    • 調整回数によって費用が増減

製作所によって価格は異なりますが、10万円〜20万円台が一般的な相場となります。

既製品義眼の費用

ネット上では具体的な価格情報がほとんど公開されていませんが、日本義眼研究所に問い合わせたところ、次のような回答がありました。

  • 17,000円(片眼)
    • 直接、日本義眼研究所で購入する場合は、診察料として別途 2,000円

オーダーメイド義眼と比べると、1/5 以下の費用で作ることができます。

ばっしー
ばっしー

なお、日本義眼研究所で販売している既製品義眼には、裏面に番号が書いてあるとのことでした。

私も今回の問い合わせで知った情報で、日本義眼研究所で作られた義眼であれば、使っている義眼の種類を判断する一つの目安になります。

子どもの場合の費用の考え方

子どもの場合は、成長に合わせて義眼のサイズが変わるため、作り替えの頻度が高くなり、費用の負担が大きくなることがあります。

義眼の種類を選ぶ際には、費用だけでなく、見た目や生活への影響も考える必要があります。

私自身、成人前は既製品義眼を使用していました。

どちらを選ぶかは両親が判断していましたが、成長期の私は、見た目に関する悩み(アピアランスの問題)でつらい経験をしてきました。

そのため、費用面の負担はあるものの、できるだけ見た目を整えることが、子どもの心の負担を軽くする場合もあると感じています。

(詳しくは「【アピアランスの問題】見た目の悩みが私の人生に与えた影響」を参照)

義眼の作り替えの目安

義眼は、経年劣化や目の状態に応じて作り替える必要があります。

厚生労働省は義眼の耐用年数を2年と定めており、補装具費の申請も2年に1度が基本となっています。

子どもの場合は成長に合わせて義眼が合わなくなるため、半年に1度のチェックが推奨され、1〜2年に一度の作り替えが一般的とされています。

私自身も子どもの頃は、義眼を何度も作り替えてきましたが、実際には「2年ごとに必ず作り替えていた」というわけではありません。

(詳しくは「【義眼と歩む生活】網膜芽細胞腫で片目を失った私の経験」を参照)

現在使用している義眼は10年以上経過していますが、破損や違和感なく使用できています。

成人以降は眼窩の形が安定するため、実際に作り替える頻度は個人差が大きいと感じています。

費用を抑えるための制度

義眼の費用は決して安くありませんが、公的な助成制度を利用することで、自己負担を軽減することができます。

私自身も、子どもの頃からこれらの制度を利用して義眼を作ってきました。

制度の対象や申請方法、必要書類は自治体によって異なり、年齢や所得によっても変わります。

(詳しくは「【義眼の費用負担を軽減】作成費用に使える助成制度まとめ」を参照)

まとめ

義眼にはオーダーメイド義眼と既製品義眼があり、現在は見た目やフィット感のよいオーダーメイド義眼が主流となっています。

一方で、既製品義眼は費用を抑えたい場合や応急的な対応として利用されることがあります。

費用は製作所によって異なりますが、私が義眼を作っていただいた日本義眼研究所では、

  • オーダーメイド義眼
    • 130,000円〜(片眼)
  • 既製品義眼
    • 17,000円(片眼)+診察料2,000円

という回答をいただきました。

子どもの場合は成長に合わせて作り替えが必要になるため、費用の負担が大きくなる傾向があります。

しかし、成長過程における見た目の影響は大きいため、制度を利用しながら、どの義眼を選ぶかを検討していくことが大切だと感じています。

この記事が、義眼と関わる方の一助になれば幸いです。

📚 引用文献

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